■ ブラジルから世界平和と繁栄を(その2)

  まず総領事館を訪ね、総領事らからブラジル国とサンパウロ地域の概況を伺った。サンパウロは日本移民の歴史と規模が最大で、日本全ての都道府県の県人会があるという。福岡県と山口県の出身会長らと懇談、如何に苦労して今日があるか、さらに民間外交の重要性が訴えられた。これら先人の残した有形無形の遺産(レジェンド)は今もこの地で脈々と息づいている。

  「ジャパンハウス」という日本の情報発信の拠点施設が昨年からこの地に出来ている。外務省きっての情報政策の一つで、元々親日的な南米地区に更に積極的な情報を提供することになっている。展示など工夫の跡は十分見られるが、ただ私は、領土問題や慰安婦問題などいわゆる歴史問題への積極的取り組みが必要だと職員に注意した。「ジャパンハウス」はロンドンとロサンゼルスにも作られる予定。

  合間を縫って、日本企業を訪問した。商都サンパウロには500社くらいが進出している。日立、三菱、双日など大手企業で経営責任者から苦労話を直接に聴いた。おしなべて業績は良く、ブラジルという国、南米という発展途上国の経済の潜在性、可能性は非常に大きいが、いずれも政治に安定性、信頼性が欠けることが問題。ブラジル自身今年10月に大統領選挙だが、現在の内政や候補者選定を見ると、とても大きな期待はできない風の声が返ってきた。

  サンパウロにおいては民間の平和活動世界大会、ラテンアメリカ大会が行われた。主として南北アメリカの議会、宗教者、学者、社会運動家が集まり、平和の実現、貧困からの脱却、女性の権利、教育の普及などを議論、最終的には各国議会や全ての宗教が国境、民族、宗派を超えて団結して行こうと決議した。会議自体は政治、経済、宗教、文化、女性問題と各論も多岐に及び、小国だが現職の大統領、議長などもあいさつに立った。日本からは国会議員が4人、大学関係者、宗教関係者で30名の出席、お互い日本人は親しくなり、コーヒーブレークでも多くの外国人出席者と名刺を交わした。最後に巨大なサッカースタジアムを会場に南米地区全体の大会が圧巻に終わり、さすがに宗教関係の集まりと感心した。