■ 「溶融塩炉」国際フォーラムと私

  国会内の大会議室で「溶融塩炉(ようゆうえんろ)」と呼ぶ次世代型の原子力エネルギーを研究、開発していこうとする国際フォーラムが行われた。自民党エネルギー調査会と民間の研究組織との共催によるもので、有馬朗人元東大総長を中心に文科省、資源エネルギー庁の担当者、米国と中国の技術者が2人づつ、政治家、企業、学者、学生など総勢200人が出席した。
  現在の軽水炉型原発は、様々の課題を克服しつつ、当面は運転を継続していくが、中長期的には次世代型原子炉の研究、開発は不可欠であり、この溶融塩炉方式は、放射能を多く発生せず、管理も安全かつ経済的で、さらには使用済み核燃料の減容化にも役立つという優れた特色を持つ。すでに米国と中国では実用段階の手前まで来ているとされ、東欧や途上国でも研究は進んできているが、わが国こそその取り組みが遅れ気味といわれている。

  私は昔「トリウム溶融塩炉」の権威者で京都大学「古川和夫」教授とご縁を得て、2010年10月には溶融塩炉に関する国際大会を東京で手伝ったことがある。翌年には東日本大震災が起こり、また古川教授も程なくして亡くなり、私も政治に忙殺されていた。
      数年前から関係者が集まりその復活を求めて来た。時は福島原発の是非が徹底議論されているところで、私は意を決して昨年6月、東京で大々的な国際大会を開き、本問題の検討を再開した。以後、自由民主党の資源エネルギー調査会の正式テーマとして取り上げ、今回の国際フォーラムとしたものである。
      私は、経済産業省(資源エネルギー庁)の出身者として、原子力エネルギーの重要性と問題点は十分に理解しているつもりで、将来のエネルギー源の切り札として様々の活動を続けているところです。