■ 写実絵画と写真。芸術家の執念?

  絵画で写実が極限まで行くと、それは写真そのものになるのか。一体芸術はどこにあるのか。
  写真が登場したのは19世紀、画家の立場が劇的に変わったという。肖像画家は職を失い、写真技師に転じたものもたくさんいた。写真に対して画家は何を描くのか。抽象表現もその答えのひとつだったかも。
  「写真は一瞬を切り取るが、絵画は画家が丹精込めて技術と感性とを埋め込み、理想像を表現する。研ぎ澄まされた人間の技術力と想像力を体現した写実絵画にこそ、観る人をして感動を与えずにはおかないのだ。」

(東京芸大 客員教授 安田茂美氏)

  長い間の私の疑問に、的確に答えてくれた一文でした。
( 「西日本新聞 」文化欄、平成30年4月23日 )