■ アメリカの「銃規制」、成るか

  今アメリカでは銃規制運動が全国に広がっている。銃乱射事件が起こるたび、議論され、運動は起こるが、いつの間に消えて行った。3月、フロリダの高校で元生徒が銃を乱射し17人を殺したことで、友を失った女生徒らが立ち上がり、今全米で数百万のデモに広がってきた。政治闘争への大きな うねりにもなってきた。
  銃規制の議論はアメリカにとって、最も古くて新しく、かつ大きな問題。在米経験のあるものなら意外に身近い問題で、私も若い頃から、なんとかならないかと心から祈ってきた。...

  しかし行く手は決して楽ではない、というのが、作家、歴史家 「高山正之」さんの診立てである。

( 週刊新潮 4月12日号 「変見自在」)
  アメリカ人(白人)は大陸に入植以来、先住民、ヒスパニック、黒人奴隷などと休むことなく殺しあってきた歴史にある。リンカーンの父は祖父が銃なしで畑に出て撃ち殺されるのを目の前で見た。ワシントンらは大農園で黒人奴隷を使っていたが、銃を手放していたら即座に殺されていただろう。憲法修正第2条( 銃で身を守る権利保障 )ができたのは1791年、独立(1776年)して直ぐのことであった。今は平和に暮らしているようだが、白人たちは心の中ではいつ虐待してきた黒人らから報復されるか、恐怖し続けている。 殆ど毎週学校では発砲事件が起こり、ハイウェイでのすれ違い銃撃が頻発している。街を歩いても、車で走っても、いつ報復されるか、頼みは憲法修正第2条だけだ。狂った白人が乱射事件を起こそうとも、骨身に沁みた米市民は銃を手放す気分にはならない・・・