■ 10億円は取り戻すべきか。慰安婦問題「日韓合意」(その2)

①   一昨年の「日韓合意」に「10億円供与」の記載がある。大きな金額であり、外務省になぜ払うのかと質すると、「合意」全体を誠実に履行し、とりわけ日本大使館前の慰安婦像の撤去を条件にしていると説明した。
      昨年8月頃、韓国で「慰安婦福祉?財団」だかが出来たというニュースが出た。併せて外務省の役人が来て10億円をその財団に払い込みたいと言うので、大使館前の像の撤去が条件だったはずだと詰問して、追い返した。その頃には釜山の日本総領事館前や竹島にも新たな慰安婦像を建てたとするニュースが流れていた。10億円の支払いについては外務省は何度も説明に来たが、「俺は反対するよ」と言い、現実に自民党の外交部会では反対演説を打った。
      韓国にはむしろ金を渡しておいた方が交渉しやすいという考えも現実にはあった。もらった以上は無言の心理的圧力になり、撤去への努力を加速する、金を戻せと圧力も掛けられる・・・。...
金は、結局10月には支払われた。

②    この度、2年目にして、韓国政府は「日韓合意」を破棄することを明らかにした。「合意」を誠実に履行することもなく、慰安婦像は大使館前撤去どころか、釜山や各地に追加建設をも果たしている。10億円の金はすでに「元慰安婦と称する人々」1人あたり200万円~1000万円支払い済みとなっている。

  この10億円の大金は、韓国が約束を破ったのだから即刻返せというのが筋である。日本政府はそれをどうするか。仮にそっくり返ってきたら、向こうはもう借りはないとして大使館前の撤去をもはや不問にし、「合意」破棄を当然のように主張してくるかもしれない。むしろ貸しを作ったままの方が今後の交渉には強く臨めるのではないか、そのための10億円なら安いものだ、と考えることもあり得る。外交関係とは、人間関係と同じで、様々な感情のもつれと狭間の中で決断される。

③   韓国という国は、約束も守らない、金だけはもらってそれを恥じとも思わない、本当に情けない国だと思われるであろう。「恥じを知る」とは古来日本人の守るべき最も大事な徳目である。「武士道」や道徳、倫理、修身の教えの中ではおよそ「恥を知ること」=「自ら身を律すること、礼儀、品性を守ること」と強調されている。より具体的には「不名誉なこと、卑怯なこと、見苦しいこと、人のせいにする事などを、しない」と書いてある。
  われわれ日本人も、もう一度自分を見直すことが迫られている。特に大企業の不祥事の頻発こそが日本人の道徳の頽廃を心配させる。