■ 日馬富士、引退

  暴力事件の責任をとって、横綱日馬富士が引退した。複雑な経緯を経て、未だ真相判明せずであるが、彼の引退は当初から予想されていたもので大きな驚きはない。むしろもっと根底的なもの、「国技」としての大相撲が権威と品格を失っていて、それを内部では最早規律出来ないという懸念。要はモンゴル勢に席巻され、白鵬などモンゴル勢から虚仮(こけ)にされている事実。結局日本人力士が強くなるしか方法はないか、さもなくば「国技」という裃(かみしも)を捨てて一般のスポーツ組織(スポーツとは勝つか負けるだけが重要)になるか、という瀬戸際にある。

  横綱日馬富士の引退は、残念である。彼の伊勢ケ浜部屋は11月の九州場所では毎年太宰府天満宮に仮宿舎を構え、太宰府市民と最も近かった。私も関係行事にはしばしば駆り出され、日馬富士の大関昇進、優勝、新横綱土俵入りなどには親しく出席した。その横綱がこの形で引退することは個人的にも慚愧に堪えないが、もって瞑すべしか。