■ トランプ旋風、どう生かすか。

  トランプ大統領が来日して、日本の耳目を独占した。両陛下との会見、安倍首相とのゴルフと首脳会談、拉致家族との面会等々、都内の交通規制も含めてその存在感は際立つ。
       安倍首相との関わりは一層強くなり、安保、外交、政治、経済の全てで日米同盟の絆は揺るぎないものとなった。高く評価すべき。とりわけ北朝鮮問題、日米韓で制裁圧力を徹底することとし、中露への働きかけを強めることとした。貿易赤字を持ち出し厳しい二国間条約(FTA)を示唆したこと、防衛装備の輸入増を約させたことなど実利も忘れなかった。

  トランプ大統領が決定(当選)して丁度1年、型破りな経歴と性格で予想はされていたものの実際の言動はそれを越える。大胆な政策、時には非常識とも思える政策を臆せず発表する、それをツイッターで打ちまくる、その決定と実行プロセスは、外からは見えない、あたかも途上国の独裁政治さえ彷彿とさせる、しかしその実、今アメリカの経済と金融、雇用は絶好調、対北朝鮮軍...事方針は筋を通し、もしかして緻密な計算と人事の上に成り立っているのかで驚かせもする。

  いわゆる近代政治のプロセス、例えば政府と議会、経済界や地方の動き、マスコミ、国民の支持・・・トランプ氏の言動はわれわれが慣れ過ぎた政治プロセスからすれば理解を越えているが、この1年、その強烈な個性と何より「大統領制度」に支えられて特異性を貫いてきた。さすがに国内ではトランプ氏の危なっかしさが故に支持率40%を越えることのない低人気らしいが、アメリカ人は自分たちが選んだのだから文句は言えまい、ただトランプ大統領の挙手投足が全て直接間接に及んでくるからには、世界の国々とりわけ同盟国にとっては決して楽な付き合いではない。今回の訪日を踏まえて、さらにアメリカ政治を理解し、今後の日米関係をより良いものにしていくこととなる。

  かくして大統領機「エアフォースワン」は、つむじ風を残したまま、西の空に飛び去って行った。