■ 北朝鮮問題(その2)「対中依存」に注意せよ

  北朝鮮を抑え込むに中国の役割が大きい。北朝鮮対策には米国トランプ大統領が懸命に強硬策を繰り出すも決定的な解決は見つからない、結局中国が北朝鮮を抑止することに頼るしか方法はないのか。だからトランプ氏は中国の習近平氏を持ち上げる。フロリダでの首脳会談でも、以後何度の電話会談でも中国に北朝鮮圧力を依頼する。お願い、懇願ともなってきた。今や米国は中国に対しその他のものを譲歩してでも懇願するとなってきた。経済、通商では中国に譲歩せよと公然と言うし、軍事では南シナ海で米第7艦隊勢力を弱めそのすきを中国海軍が拡張している。
  私の最大の懸念は常に中国の動きにあるが、5月3日 期せずして、「対中依存に気をつけよ」という新聞記事(産経)と、「北村淳」という軍事学者の講演でも、全く同じ危惧の指摘があった。
  トランプ氏は如何にも明るく元気が良い、そして分かりやすい。直感には鋭いものがある。しかし彼は政治にも外交にも経験と蓄積のない、いわば素人である、側近も育ってい...ない。商売ならこれを譲ってあれを取るという取引、deal はあり得るが、国際政治は見るほど簡単ではない。ましてや、相手が中国、何千年の権力闘争を耐え抜いてきた中国となれば、それは半端でない。習近平氏は一言も喋らない、何を考えているのか全く見えてこない。トランプ氏は全て喋る、ツイッターまで毎日書く。これで勝負になるはずはない、という懸念が実は私の本音である。
  敢えて言う、私は今回東シナ海の資源問題で「中国を国際司法に訴えよ」と5年来主張し、ようやく自民党内をまとめた。「日中間が折角静かな折りに何を言う」と激しい反対も受けた。しかし、世がトランプだ、北朝鮮だ、と大騒ぎしている時も、彼の国は今日もまた、この瞬間もまた、尖閣諸島に侵入し、貴重な油資源を侵食してわが主権と国益を、静かにかつ着実に、侵していることを忘れてはならないのだ。