■ 英国、EU市場から完全離脱

  英国のメイ首相が演説し、英国はEU共同市場から完全離脱すると発表した。併せてアラブ諸国からの難民は原則受け入れないことも明確にした。これらは昨年6月に英国民が国民投票で示したEUからの離脱方針を具体化したものであるが、その最も強硬論に沿ったところが大方の予想と異なっており、欧州のみならず世界中を驚かせている。
  日本の経済界も実利的に大きな影響を受けると懸念している。日本の欧州への貿易、投資活動は、政治も経済も金融も安定し成熟している英国を先ず目指す。英国で生産したものを共同市場たる他のEU諸国に自由に再輸出することを旨としたところ、今後は人、物の動きは自由を失い高い関税も付いてくる。かなり深刻な事情変更となる。英国だって困るだろうに、それが国家の(政治的) 意思とあらば、誰も文句は言えない。
  米国のトランプ大統領といい、今回の英国といい、世界の最大の民主主義国が揃って「自国優先」、「閉ざされた国際主義」に向かうことは、世界の政治経済パラダイム(座標軸) は間違いなく変化し、わが国も自らの国益を守り抜くには、綺麗ごとばかりでない、相当な戦略を強いられることとなろう。