2016年

12月

24日

■ ロシアがアメリカ大統領選挙に情報操作?

  アメリカ大統領選挙が終わって1月半、トランプ次期大統領も政権発足に向けて着々と準備を進めている。今ここにきてアメリカでは、ロシアが大統領選挙でメール問題などにつき情報漏洩やハッキングを行いトランプ勝利に影響を与えた、と気付いてきた。オバマ大統領もロシアの国家的犯行と断じ在任中にはっきりさせると明言している。ことの重大性からこれは民主党、共和党など党派的な問題ではない。
  ここで想起して頂きたい、私はあの選挙終了の直後に(11月9日)クリントン氏のメール問題を取り上げた。選挙投票の直前になってFBI(連邦情報調査局)のジェームス・コミー長官がメール問題で起訴、不起訴問題を公けに取り上げた。起訴すると言い、再起訴は辞めると言い、メディアは大騒ぎした。刑事問題が有権者の投票に影響することは言うまでもなく、それまで90%の人がクリントン勝利を予想し、支持率も6、7%の大差でずっと推移していたのが、実に一瞬にしてゼロ差となった。
  私は内外の識者にその旨意見を聞いて回ったが識者たちは最早関心を示さず、むしろ自分は密かにトランプ当選を予想していたという人ばかりだった。敢えて言うが私は、アメリカ国民の選択に心から敬意を抱き、些かも異議を唱える訳ではない、トランプ政権こそが、むしろわが国にとってクリントン氏よりも良かったのではとさえ思う。然し国民の一般得票数はクリントン氏が300万近く多く、選挙人数はトランプ氏が勝ったにしても、そこに割り切れないものは当然残る。クリントン氏は一度だけ公に「FBIのコニー長官に殺(や)られた」と非難した。ましてやそれがロシアの情報機関が直接にも関与していたとならば、国としてもクリントン氏個人としても一度は徹底的に総括しておくべき事項となった。
  かくして大統領選挙は選挙制度の構造的問題と国の情報管理の甘さという反省と教訓を残しながら、やがて本格的なトランプ政治が始まることになる。