■ 北方領土と「2島先行論」(その1)

  12月にはプーチン大統領が日本に来て日露首脳会談が行われる。今度の首脳会談は殊の外重要、悲願の北方領土問題が一歩前進する可能性がある。北方領土問題はある意味非常に単純、4島は歴史的にも日本の固有の領土、第二次戦争の終わった(昭和20年8月15日)直後にソ連(ロシアの前身) が国際法規を破って違法、不法に占拠、占領した。日本としては当然不法な占拠を止めさせてこそ旧に復する、両国は未だ戦時状態であって戦争終結の手続き( 平和条約)さえも終わらない。かくして日本は悲願を達しないまま70年を徒過した。
  今ここに日露首脳会談が行われようとしている。最近の情報の中で「日露首脳会談では特定の案には拘らない」というのがある。意訳すれば「日本はあくまで4島一括返還」が原則であるが、「一部の先行返還もあり得る」。その「一部」とは『歯舞、色丹2島』というのか、『国後を加えて3島』をいうのか、それとも『面積等分で択捉の一部』も入れるか( 3.5島論) 等である。ロシアの強硬姿勢を見ると、いき...なり「4島一括」などはとても望み得ない、「2島論」は国としては初めての試みだが、この際ロシアが呑むのなら、やってみる価値はあるのではないか・・・
  私の考えは「2島論」ででもまず一歩進めること、その際「日本主権の存在」は絶対に拘るべき、当然に残りの領土交渉は続けなければならない。極めて情けない、断腸の想いであるが、しかし今はそれしかない。歯舞、色丹⒉島で、全4島の僅か7%の面積に当たる、如何に小さいか。しかし、それでも一歩進んだ方がいい。「4島一括」を如何に目指しても、あと何十年、あるいは何百年待つのか。むしろ一部でもいい、楔( くさび )を打ち込めばなんとかなる、損して得取れ、現実的な利益は極めて大きく、絶望的に膠着した事態を解くにはそれこそが現実的な選択といえる。
  安倍氏の決断は極めて重大である。