■ 日中首脳会談、本当に守るか

  中国でG20 サミットが行われた。懸案の日中首脳会談も行われた。東シナ海、南シナ海問題も取り上げられた。首脳が会って率直に話し合うことはいいことであるが、決して油断してはならない。
  南シナ海問題で、中国に対フィリピンの仲裁裁判所判決を遵守させることは当然のことである。仮に「第三者たる日本の問題でない」と中国が言うとしたら、「法の支配」の正しさと重要性を敢然と訴えるべきである。
  日中関係ではとりわけ東シナ海問題は重要。尖閣諸島には公船や軍艦による領海侵犯が常態化していること、中間線を囲む油ガス田の違法な開発を強行していることなど重大問題が頻発している。日本は外交的抗議を続けているが中国は徹底的に無視をきめこんでいる。我が方としての我慢や忍耐も限界に近づいており、ついには国際司法手続きに訴える、尖閣諸島への「実効支配」の強化など目に見える形での反転攻勢も必要であった。今回首脳会談では話し合い、協議の促進が合意されたが、中国は約束を守らない、何度も約束を反故にした。中国が本当に実行するか注意深く見守る必要がある。
  しかも「海空連絡メカニズム」によって軍事的な不測の事態を回避するというが、そもそも日本が軍事的に挑発することはない、中国こそが挑発行為を繰り返しているのに何を今更連絡通報し合うのか。軍に関わらねば協議の外と言うのなら、中国公船の領海侵入、違法なガス田開発などは何をもって止められるのか。
  首脳同士が改めて合意した以上、さすがに彼の国も合意を反故にすることはないと思う。わが国としては自らの責務は誠実に果たし、併せて中国の出方を慎重かつ厳しく見極める。もし守らないならば、その時こそ空かさず毅然たる行動に移らなければならない。
外交とは「武器なき戦争である」。