■ 尖閣諸島、国の主権と誇りを守れ!「 実効支配」を強化すること

  尖閣問題が深刻になってきた。中国公船による尖閣諸島の領海侵犯が頻発している。8月5~10日までの6日間で延べ28回と過去最大規模になった。5日が3回、7日が11回、8日が4回、9日が10回。8日には15隻が接続水域を同時航行した。今までに常態化した侵犯自体大問題なのだが、今回の侵犯規模たるや通常の公船を超えて、軍艦の近接も始めたとすれば、中国は国家の意志として日本の主権の侵害と露骨な軍事的行為を開始したと見なければならない。日本にとって極めて重大な「安全保障」、「国防」問題として扱わなければならない。
  日本は中国に対し外交的抗議を繰り返している。他方フィリピンに岸田外務大臣が出向いて、フィリピンの南シナ海中比仲裁裁判所の判決に共同歩調を取るべく働き掛けた。ただこれらの行動で中国が国際法を遵守し、覇権主義的行動を抑制する動きは見られない。仮に一旦これらの侵犯行為が収束したとしても、日本...の主権を大きく蹂躙した実績は消えず、次なる侵略、侵犯にエスカレートしていくことは覚悟しておかねばならない。
  昨年の2月発表された古地図は中国政府が1969年に作成したもので、中国自らが「尖閣諸島は日本の領土」であると認めたもの。尖閣諸島の日本領有は歴史的にも国際的にも二義なく日本領であり、「領土紛争はない」というのが日本の揺るぎない立場である。国はその事実を強力に主張し、その正しさを中国に認めさせる努力をしなければならない。
  日本の外交は、平和的かつ外交的手段を尽くすことで国際平和を守ることであって、ゆめ武力などには依拠しないが、さりとて無法な脅迫や圧力に決して屈服するものではない。中国との関係は日本にとってとりわけ重要なもので、首脳外交を含み戦略的互恵関係を維持することは特に大事である。現実に海洋紛争が起こっても、当然「不測の事態」は避けるなければならない。しかし中国があくなき挑発を続けている限り、外交が徒らに国民感情に引っ張られてはならないが、また徒らに自己抑制することは却って中国の野望を助長することにさえなりかねない。
  この8月2日、中国は国内法を整備し、尖閣水域の外国船舶に対して警察権を発動する根拠を自ら作った。中国はまず国内法制を打ち出し、それを対外拡張に活用することを常套手段とするとされている。わが国が法的拘束を受けるわけではないが、実体としてわが国船舶は漁船も含めて極めて強い脅威を受けることになる。

  これら中国がひたすら一方的に執拗な侵入や国益毀損に出てくるのは、日本の尖閣に対する「実効支配」が中国はもとより国際社会からも十分に認められていないことに起因する。現在の「実効支配」が十分かつ明白でないとすれば、例えば「船溜りの建設」、気象施設の設置など、常設的な外形標準足り得るものを国の行為として実行することが必要である。いずれも米国を含む国際社会の理解と協力を得た上で、「法の支配」すらを無視しようとする中国の覇権主義、膨張主義には毅然と対抗しなければならない。仮に中国が反攻するとすれば、たとへば尖閣諸島に上陸するなど、には警察権や自衛権の行使は当然のことである。
  現在、日中関係は、中国でのG20などを控え大変重要かつ微妙な時期である。外交はいつをとっても重要でないときはない。その間日本の主権と国益が不断に侵されていることを忘れてはならない。

  今日も中国公船が日本の接続水域を侵している。