■ 日中外相会談。敢えて問う、本当に成功だったのか。

  久しぶり、4年半ぶりという、日中外相会談が行われた。良い出来ではなかった、と率直に言った方がいい。岸田外相は全力で頑張ったと思う、しかし現実には中国に押し込まれた。王毅外相は手強かった、遠来の岸田氏を強面で迎えたという。いきなり4項目を注文として突きつけた、「会談冒頭から不信感を岸田氏に伝えた」( 5月1日 毎日新聞)。不信感とは何だ、と私は思う、どれほど今の中国が国際社会に脅威をばら撒いているか。日本は、も少し明確に反論しなければならない。中国は東シナ海では資源問題で合意を破って違法な開発を止めない、尖閣諸島では2日をおかず公船が 領海と接続水域を侵し続ける。南シナ海では国際法に反した海洋収奪を進めている。アセアン諸国にとってこれ以上の脅威と不信感はあるまい。
  私はこの外相会談においては日本の立場を強力に主張するよう、自民党の委員会、役員会で発言を繰り返し、また岸田氏に直接申し入れもした。期待をしていたが、多分その環境にはなかったのだろう。何故に日本は中国に遠慮す...る。「 中国へ反論しないのか」と櫻井よしこ氏も大書して詰問する。( 5月2日 産経新聞)。
かつて王毅氏は日本に対し「 中国に敵か味方かをはっきりしろ」( 3月9日)とさえ言った。そもそも今回の訪中が本当に何故必要だったのか、頭を下げてまで会いに行く理由はどこにあったのか。秋の首脳会談向けと言うのなら、なぜ日本だけがいつもそれを頼み込む側なのか。私は実はそこの処がよく分からない、国と国、凄まじくも奥深い事情が多分あるのだろうが。
  今日本外交は順調である。G7サミットを目前にして、今わが国は高揚している、オバマ米大統領も歴史初、広島の原爆跡地訪問も実現するかも知れない・・・。これらの中にあっても尚、その他国際事象は常に動いている、動きを止めることはない。中国は尖閣諸島への浸出を止めず、東シナ海への資源開発は間違いなく潜行している、ユネスコでの記憶遺産は南京事件、慰安婦問題でまさに火を噴く前夜にあり、遠く南シナ海での軍事化は誰の目にも明らか。この時の外相会談で、「経済交流を深め、日中関係の歯車を回す端緒」と評価するのを聞くことは、国民として手放しで楽しいことではない。我が外交は自信と正義感、もっと怒りを持ってもいい。岸田氏ももっと感情を出してもいい。
  中国の裏ネットに「遠来の外務大臣に王毅氏はなんと失礼な扱いをしたのか」という大量の書き込みがあったという。中国も変化している、確実に成長している、せめてもの救いである。
  安倍政権を支える一心で、何より日本という祖国を愛し国益を守るために、与党の議員だが、いや与党自民党の議員だからこそ、敢えて本心(の一部)を明らかにしました。皆様のご理解とご批判を仰ぎたい。