■ 「みなみの里」7周年

  地元の筑前町に「みなみの里」というショッピング・センターがある。広々とした田んぼ、田園風景のど真ん中、そのセンターの7周年目は多くの人で賑わっていた。センターの所長との歓談では、大いに売れています、特にバイパス完成後は、売り上げも2、3割増しです、と弾けるような言葉。大方が町外の車ナンバーという。
  その何年も前、当時の手柴豊次町長にショッピング・センター計画を打ち明けられた。咄嗟に私は、いや、無理じゃないですか、誰も買いに来ませんよ、と応じた。しかし町長は真剣で、いずれバイパス(国道365線筑紫野三輪線)も通るし、開通に合わせれば、必ず博多や筑紫野からも客は呼べる、と自信と決意は固かった。爾来バイパスの開通は、私への無言の圧力となった。
  日は経ち、「みなみの里」は立ち上がった。バイパスは到底間に合わなかった。その日、開会式の日、私は実は複雑な気持ちで式典会場にいた。選挙に落選して、尾羽をうち枯らしていた。以来、センターには客が少ない、駐車場が埋まらないという悩みが長く続いた。
  苦節3年、議席の回復を果たした。そしてようやく昨年にバイパス線の完成を見た。もちろん私の力とは言わないが、それでもなお、「みなみの里」には、私の重い想念が秘められている。