2016年

3月

10日

■ 中国外交の危険性、「敵か味方か」発言

  中国の王毅外相が日中関係を語る中で「 改善の兆しはあるが、安倍内閣が面倒を起こしている。中国を友人と見るのか、敵と見るのか」と言った。これは看過してはならない発言だ。このところ王毅外相の発言は険しさを増しているが、いささか外交的言辞としては度が過ぎている。感情的になることはないが、しかし、わが国も正しく反論したほうがいい、さもなくば日本の外交が、いや日本そのものが貶められたままになる。岸田外務大臣が習近平氏のことを同じ言葉で非難した時の中国の反応を考えれば、事の重大さが分かってくる。
  尖閣諸島、東シナ海での対日侵入はおろか、南シナ海の侵略と軍事化、「大国外交」やらを臆面もなく標榜して国際法や法の支配の丸無視を決め込み、世界中への経済的進出とその暴落で混乱を引き起こしている。中国は今、世界の政治、外交、経済の不安と懸念の大きな要因となっていることを自認、自覚すべきであって、およそ自制とか 自粛という内的な動機が見当たらない。本来何処かで誰かがそれにストップを掛けなければならないのだが、その抑止力を米国もまたG7も失おうとしている処に大きな問題がある。
  北朝鮮制裁で米国を始め周辺国は中国を過大に恃(たの)む傾向にあるが、北朝鮮の無謀さはそれとして、中国が米国に外交戦略を仕掛けていることの本質を見誤ってはならない。