■ このままなら危ない、日韓慰安婦問題

  日韓の慰安婦問題が終息の兆しを見せている。岸田外務大臣が近々訪韓して妥結を目指すという。11月2日の安倍首相、朴大統領の日韓首脳会談以降、両国の雪解け、関係改善のムードが出てきたのは事実で、過日の産経新聞元支局長無罪判決もその一環。慰安婦問題につき、水面下の折衝も営々と続けられている。
  日本側は国としてまたは首相として「お詫び」をすること、更に結局は金銭支払いに応ずること、一方韓国側は慰安婦像の撤去と完全解決の約束とで折り合うことなどが固まりつつある、とメディアは一斉に報ずる。私はただこれが本当なら極めて危険な兆候と懸念する。高度な政治判断が必要であることは間違いないが、一方でこの慰安婦問題、1965年の日韓請求権協定で完全処理されていたこと、「アジア女性基金」(2007年解散)などで精一杯対応してきたこと、何より朝日新聞、吉田誠治発言の撤回で「強制連行」などの史実は完全に否定された。ただそのことを我が国は韓国や国際社会向けに十分に情報発信することを怠ってきた。再びここでお詫びな...ら「河野談話」の二の舞いとなる、まして新たな賠償まがいの資金提供をするなど日本国民が許すはずがない。
  謝罪すれば今までの歴史闘争は何だったのか、国の誇りや国益はどうするのか、竹島、尖閣、東シナ海、南京事件、北方領土等々他の多くの国際案件でも譲歩を強いられるのではないか、そこまで屈して日韓関係の回復、首脳会談が今必要なのか・・・危惧の念は止まるところを知らない。
  安倍首相、岸田外相は当然熟慮しておられると信ずるが、この際限りなく慎重であることを祈る、決して自虐史的、宥和的解決としてはならない。外交は決して全てが政府の専権でない、国民の名誉と誇りが乗っている。失ってからでは遅過ぎる。