■ 「尖閣諸島、侵入を直ちに止めよ」、中国に抗議。

  北京に2日間滞在する。私は既に中国政府に日中外交全般、更に尖閣諸島問題に絞った面会を申し入れていた。今般、北京では予算委員会を離れて単独で、中国共産党対外連絡部( 林明星 日本担当)、中国社会科学院(揚伯江 副所長)及び尖閣問題専門家( 劉江永 清華大学教授)の3者とそれぞれ会見した。私からは尖閣諸島の日本領有についての正統性を説明した上で、中国が現在繰り返している「領海や接続水域への侵入は直ちに止めよ」と厳しく申し入れた。今年6月3日に自由民主党から発出した申し入れでもある。中国側の回答と応接はいずれも頑なに否定的なもので、それは当然予想したものでもあった。歴史データを提示しながらの説明と主張は一応尽くしたと思うし、また先方の反論に目新しいものはなかった。私が2月の予算委員会で初公開した「1969年尖閣地図」( 中国政府作成、毛沢東語録が添付)については、「その地図は軍内部の秘密扱いであってそれを盾に外から主張するのはおかしい」などの反論は理屈にもなってない。
  時は今、日中間では滔々と融和が進んでおり、11月1日には韓国において日中韓の首脳会談が行われるところまで来た。大変に歓迎すべき事態である。
  ところで尖閣問題は中国にとっては外交上のウェイトが小さいものというが、日本にとっては領海=主権が侵されており、国の安全保障上また国民感情からも非常に大きな問題である。侵す側、加害する側には小さくても、被害( 脅威 )を受ける側にとっては見逃せない問題である。国家間の融和を進めることと、個別の問題に厳しく当たることは何ら矛盾するものでなく、個の解決は一気に全体に好影響を及ぼすことになる。
  今回私は外務省ルートを通じて約3週間、中国政府と中国共産党に会見を申し入れた。当然トップか局長、少なくともそのラインの責任者が出て来るべき。しかし実際は無残なものであった。政府( 外交部)は誰も出さず、共産党も木っ端役人、民間人こそ専門家ながら政府には直結していると言った。そもそも中国は尖閣問題への「抗議」を頭から嫌っている、さらに私は一介の議員でしかない。首脳会談の直前で幹部は時間が取れない、というのが表向きの弁解だった。私は直ちに、会見を破棄することも考えた。そこまで貶められていいのかと正直悩んだ。しかし、一瞬気をとり戻した。相手が誰であれ国の窓口とあらば日本の主張は伝わるはずだ。私は全て吹っ切れて、3人それぞれに必死に立ち向かった。懸命の形相の一部は必ずや習近平氏にも届くはずだ。尖閣を守れ、日本を守れ、という天の使命が聞こえて来るようだった。