■ フランス映画『奇跡のひと マリーとマルグリット』

ーー 光と音がなくても伝えたい心の手ざわりーー

 

  心を閉ざす三重苦の少女が人間性を取り戻すまでの感動の物語。19世紀末のフランスでの実話。
  聴覚障害の少女たちが暮らす修道院に聴覚、視覚、知能の障害三重苦で生まれつき野生児のように育ったマリーがやって来た。瞬間、修道女マルグリットは残された人生をこの子にかけてみようと決意した。全くの暗闇と完全な沈黙であろう世界からこの子を救いたい、それは神からの啓示でもあった。マルグリットは自ら不治の病いを抱えていた。
  あらゆる苦難と偏見、自分の肉体の限界をも超えながら、何よりマリーへの愛情と信仰の強さで、マルグリットの執念は遂にマリーをも変えていく。指先の感覚と体感でしかないが、マルグリットとなら喜怒の感情も、遂には文字遊びを交流するまでになった。しかしマルグリットの病気は待ってくれない。自分との別れ、自分の死をどう理解させるか。同僚が病死した時、彼女はマリーを死の床に連れて行き、遺体と向き合いかつ体感もさせた。墓地に連れて行き、新しくなった十字架をも愛しく抱かせてみせた。
  そして程なくマルグリットは天に召された。暮色の迫る墓地、遠くの山々はすでにほぼ闇の中にある。十字架の前に独り佇むマリー、優しく愛しく十字架を労わっている、いつまでも・・・。
マリーはその修道院に留まり、同じ重度の障害を持つ子供達の教育に携わり、35才で一生を閉じた。

  < 私は今、衆議院予算委員会の外国公式視察の途にあります。フランス、ドイツ、ロシア、中国を歴訪の予定、まず羽田-パリ間の飛行機内で久しぶり映画を楽しみました。視察報告はその都度行います。>