■ 原油の下落と日本経済

  原油の国際価格が下落、いや暴落している。バーレルあたり50ドルを切って47ドルくらいという。4、5年前は150ドルでもあった。これが金融不安と国際的株安を生み、日本の株式市場も下がってきた。
  なぜ原油安か。多くの産油国は、ロシアも含めほとんど原油で食ってきた。世界景気の低迷で原油需要が伸びない、それで競争で値を下げようとする。一方アメリカを中心にオイルシェールなど新型エネルギーが開発される、それを阻止するには原油価格を低く抑えておかなければならない・・・要は、国際的に原油は「買い手市場」になってきたということ、OPECとか産油国などと言って暴利を縦( ほしいまま )にしてきた無策とつけがここに表面化した。
  買い手の日本はどうか、日本にとっては悪いことではない。自動車のガソリンも長い間苦しめられてきたのに、このところすっかり楽になってきた。円安で輸入原材料が安くなった上に、原油安とくれば日本経済にとって非常に好都合。株安の影響でデフレ脱却が遅れることはあるだろう、むしろこの際企業収益を図り雇用や設備投資、給与を引き上げる。日本もオイルシェールやメタンハイドレード、水素などこれからは資源国になっていく。原発の再稼働も当然にエネルギー供給のプラス側に立つ。
  円安、株安、原油安の「3安」が続けば1年で10兆円の経済対策になるとの試算もある。この恵まれた状況は長くは続かない、今を大切に最大限活用しつつ、あらゆる成長戦略を加速させることがアベノミクスを真に達成する道でもある。