■ スコットランド、英国残留

  スコットランドが住民投票で英国残留を決めた。遠い他国のことではあるが、私は緊張していた。結果、分離反対、英国残留が決まり内心大いに安堵した。万が一スコットランドが分離独立となれば、英国はその40%近い領土と8%の人口を失いその国力と国際的なステータス(位置づけ)は著しく低下する。膨張する中国、暴走するロシアなど今国際政治は20世紀の冷戦構造に戻らんとする時、もちろん中東、アラブの紛争状態を含め、西側の雄たる英国がその力を弱めることは国際政治を一気に不安定にさせる。それが避けられただけでも本当によかった、というのが私の基本的認識。英国はスコットランドの自治権拡大など内政に大きな困難に直面するが、これを機に政治改革を断行すれば、今回の国民投票騒ぎも決して無駄ではなかったろう。
  10日くらい前に一瞬分離独立派が予想支持率を逆転したことがあった。これにはロンドンの英国政府も腰を抜かした。キャメロン首相らは初めて本気になった。独立阻止運動にもはやなりふり構っていられない。女王陛下まで動員したのが事の深刻さを表している。あの支持率の逆転こそ政権の側の勝因、というのが選挙プロ( ! )を任ずる私の分析。選挙には危機感こそが何より大事ということ。
  もとより今回のスコットランド騒動は、「民族自決」という近代国際法の根本と「住民投票」という最も進んだ民主主義とが見事に絡み合い、たとえばロシアのクリミア半島強奪劇などと対比させるまでもなく、政治学問的には興味が尽きない。