■ 全日本柔道選手権大会、19歳大学生、初優勝

 今年の全日本柔道は王子谷(おうじだに)という東海大生が初優勝した。大学の現役生が優勝するのは実は久しぶり。若い世代が育つのはもちろん嬉しいが、トップと言われるベテラン勢に安定性が無く、何より覇気が無い。決勝戦、上川が予想通り上がってきたが、決勝戦ではもう疲労困憊しており時間を繋ぐので精一杯だった。余りに綺麗に大外刈りで投げられた。
 日本の柔道はこのままではとても世界では通用しない。この大会、一本で決まる試合が多かった。日本の伝統的試合ではむしろ大変良いこと、また試合の運び、取り組み姿勢もむしろ美しくさえあった。しかし決定的には荒々しさがない、大人し過ぎる、投げられれば無理に逃げない。気迫が表れてない。淡白なので、一本が決まる。また寝技の修練が全く出来てない。
 世界は今や全く逆だ。ルールは全てにポイント制、どんなに姿勢が悪かろう、行儀が悪かろうとも、如何にポイントを稼ぎ、相手にペナルティをかけさせればいいということ。そのためには、飽くことなき闘争心と徹底した粗野さが必要となる。これが今や世界柔道の潮流とあらば、私は決していい事とは思わないが、それにあった選手、人材を求めなければ、結局勝つことは出来ない。少し前に「石井慧」という元気いいのがいた。あれくらいの荒っぽさ必要ということ。