■ 中国公使と激論

 中国公使と激論中国大使館の公使(女性)が特段に訪ねて来た。私が東シナ海問題の責任者ということで、年頭の挨拶もそこそこに議論が伯仲した。わが方(日本)は東シナ海の資源開発のための「経済水域」について、まず沖縄領域を基点として200海里を主張している。中国は沖縄により近い大陸棚までの海域を主張する。結果として両国の中間にあたる境界(「中間線」)こそ国連海洋法条約が目指す最も妥当な解決策ではないか、というのが日本の提案なのだが、中国はそれなら中間線以西の中国側は自国の海域であり、中間線以東(日本側)こそ係争海域として今後交渉で決めようと言い張る。私は、「俺の物は俺の物、人の物も俺の物」みたいなことを言っては駄目だ、少し冷静にならなければ駄目だと何度も諌めた。この議論はすでに10年を超える論争となっている。ただ日本がいささか交渉では押され気味にきたところで、昨年5月、私が自民党にPT(検討の作業部会)を立ち上げて議論を主導し、12月には最終方針を出した。安倍首相、官房長官、外務大臣、経済産業大臣らに報告をしたうえで、日本政府の交渉態勢を立て直したところである。
 外交関係とは国益をかけて、国を背負っての議論である。いかなる妥協も許してはならない。全て言い尽くさなければならず、外交交渉では「沈黙が金」となることはない。思うに日本人はつい自己主張を抑制する、わかってくれるはずだと寸止めする。日本が外交に弱いと言われる所以である。
 今日はまるまる2時間、中国公使とはまた会いましょうと握手して別れた。