■ 知覧特攻平和記念館

 鹿児島県の知覧特攻平和記念館を訪ねました。昔から一度行きたい、一度行かなければと思いながら、初めてそれが実現しました。
経緯がありました。福岡市のライオンズ・クラブのメンバーで作家の高橋みゆきさんから著書「桜、ななたび」を送って頂きました。太平洋戦争の最末期、日本は「特攻隊」という破滅的な戦術を選びました。鹿児島の知覧や鹿屋などから実に3000を超える有為の青年達が特攻隊として飛び立ちました。著書は特攻隊の生態を詳述した上で、およそ戦争の無益さを訴えそれに伴う犠牲者を悼みました。涙なくして遺書や訣別の辞を読むことは出来ません。これがまた僅か17、8歳の少年とも思しき若者の成したことかと二重三重の衝撃でもありました。
 記念館では夥しい遺品や遺書に触れながら、世界の歴史、日本の来し方、いささかは承知しているつもりでも改めて、肌で痛みを感ずる時間でした。今死地に赴く青年たちの殆ど全てが母の名を呼び、その面影を追い続けていたことに胸の裂ける衝撃を受けました。

 鹿児島市内に戻り、西郷隆盛の生家跡、更に「薩摩維新記念館」に立ち寄りました。当地は西郷初め大久保利通、松方正義、井上馨ら明治の元勲を綺羅星の如く輩出しました。名君島津斉彬(なりあきら)藩主のもと地域に土着した「郷中(ごうちゅう)」教育の成果であるという説明もありました。