■ マンデラ氏と『真実和解委員会』

 マンデラ氏の死去を受けメディアでは様々な特集が組まれている。マンデラ氏の偉大な生涯には改めて敬意を覚える。44歳で投獄され実に27年間収監された。出所したのは71歳というから、その間の経験や苦しみたるや想像を絶する。

 驚嘆すべきは、マンデラ氏が恨みと復讐に替えて赦しと融和に努めたということ。弾圧や投獄の苦しみを如何にして敵を赦し、融和を目指し得たのか。自分なら多分、それは取り得ない、少なくとも復讐や怨念から逃げられなかったであろう。

 そしてアフリカでは『真実和解委員会』というのが澎湃(ほうはい)と広がった(NHK深夜番組)。真実和解委員会とは何か。往時アフリカでは官民の紛争が蔓延していた。マンデラ氏が出獄後に敵を赦したことはこれら紛争社会に大きな影響を与え、真摯な反省を強いた。各地から紛争当事者が委員会に集まり、お互い名乗りあい、事情を説明し、一方は謝罪し、他方は赦しあう。互いが赦しと和解に到達して涙で抱き合う人々が続出した。何と気高く崇高な行いを齎(もたら)したか。 

 時代は違え紛争社会の真ん中にいる自分らとしては、余りにも学ぶものが多い。