■ 北朝鮮、政変

 北朝鮮では不穏なことが起こっている。北朝鮮はトップの金正恩第一書記の義理伯父であって実質ナンバー2の張成沢(チャンソンテク)政治局員を懲罰的に解任した。少し前には張の側近を公開処刑した。多くの粛清も行われているという。共産主義国家では一党独裁が常であって、人事は全て党内における権力闘争で決まる。必要とあらば物理的な弾圧や殺し合いも珍しくない。肉親の義理とか情はむしろ仇になることもある。前近代のさながら戦国時代や中国の三国志の時代と同じであって、そこには法も正義もない、あるのは弱肉強食とそれを覆い隠すだけの政治の文化、制度があるだけである。人間性を評価する機能がないので、権力者は常に身の危険を覚え、自らの不安はいつまでも払拭できない。だから政敵の名をかりて闘争し殺し合う。嵩ずれば内戦になり、ひいては他国との戦争にもなる。共産主義はだから危険であり、今の中国の膨張的、挑戦的行動をみれば容易に納得がいく。 

 それにしても北朝鮮も金正恩も本当に愚かしい。正しい政治を学び、国民と真面目に向き合い、国際社会の協力を仰げば、どんなに素晴らしい国になるのか。北朝鮮国民の幸せな笑顔を一度でいいから見たいものだ。この国は一体何に怯えているのか。国内を引き締めるために「戦時体制」と言っているらしいが、なんと愚かなことか。政治思想やイデオロギーはだから重要なのだ。その国の政治は、結局は政治思想の上に立ち、その究極は国民こそが自らの政治を選択する「民主主義」であって、いかに万能であっても独裁者では国民の真の幸福は齎(もたら)せない。金正恩はまだ若い、一日も早くそれに気付くこと、さもなくんば金体制は早晩必ず崩壊する。