■ 政治家は 歴史を学べ、教養を高めよ

 選挙運動は今日で終わった。投票は明日で、明日夜には新しい政治が決まる。そこで、今日の論文。適菜(てきな)収氏、英エドモンド・バーグ氏、7月20日産経新聞。
 民主主義では政党も政治家も選挙で決めるが、ひとつの争点(シングルイッシュー)、「分かりやすい政治」だけで決めるのは危険なことである。国家とははっきりしない、殆ど潜在的な無数の諸原因からなり立っており、その利害を最も合理的、国民の最大幸福、最小不幸に調整するのが政治家の仕事である。例えば統治機構の改革か維持か、原発ゼロか再稼働か、やさしい社会か強い国家か、減税か増税か、ひとつの争点で政治家を選んだ場合、その政治家が他の課題で最上の結果を導くかは保証の限りでなくむしろ危険でさえある。政治において些細な判断ミスが致命傷になったり、善意の決断が悲劇の結果を生み出すことは極く普通に見られることである。政治家に必要なものは経験と思慮深さであって、それは真の教養というもの、単なる知識の集積ではなく歴史を学ぶことで得た判断基準と言って良い。近時の政治家の言動が危うくなったということ、それを選ぶ側にこそ等しく重い責任があることを認めなければならない。