■ イラク戦争、10年

 2003年3月20日、アメリカがイラクを爆撃してイラク戦争が始まった。それから丁度10年になる。今、外国軍は基本的に撤退したがどの国にも大きな傷跡を残した。この戦争、イラクが核、生物化学兵器などの大量破壊兵器を持っておりそれを未然に叩くこと、さらにはサダム・フセインという暴君と圧政を潰すことを目的とした。日本も米英に要請されて最初から協力体制に入った。大量破壊兵器は結局見つからず、戦争を開始する基本的動機に間違いがあったためブッシュ米、ブレア英、さらには日本の小泉政権はその後厳しく責任を追及されることとなった。ドイツは遂に同調せず、米英との外交関係を壊したが、「私たちの判断は正しかった」と当時の首相シュミットは今、振りかえる。
 様々の論点と反省点を残すも、結局アメリカ兵の4500人、イラク市民12万人の命は戻って来ないし、今日もまた国内では武装ゲリラが破壊活動を繰り返し数十人の市民を巻き添えにした。戦争と平和、政治の役割を深刻に考えさせる。
 10年前のその瞬間、日本は夜半に入っていた。議事堂内の国会対策室、大勢の議員がテレビに釘付けとなっていた。米英軍の艦砲攻撃が漆黒の夜空に花火のようにスジを描き、小気味良くイラクに命中する趣きだった。2、3日もすれば決着する、というのが、その瞬間の私の確信だったことを、今複雑に思い出す。