■ プロの作家になるには

 1日3冊、1年では1000冊以上(!)と聞いてまず驚いた。プロの作家になって、それで食っていくにはこれくらい本を読まなければならないという。一瞬でも怠ると置いていかれる。
 どこの書店にも本や雑誌が溢れている。ぶ厚く、新しい本が次から次と出てくる。常連もおれば、全くの新人も多い。この程度の本なら俺でも書けないか、立ち読みしながら思うこともないではない。そこで手にしたのが、大沢在昌の「売れる作家の全技術」(角川書店)。いわゆる文学賞、新人賞は500近くあり、もちろん直木賞とか芥川賞などは別格、ローカルも含めて無名の賞は無数にある。どれかに引っかかることで、出版社、編集者の目に留まる。これが作家への第一歩、しかし一発勝負では駄目、次から次に新作、次作を仕込んでおくこと、最初の5、6冊が特に大事という。そのうちに名前、知名度が広がって行く。作家としての書く技術、能力は当然のこと。常に勉強とネタ仕入れのために徹底した読書、濫読とも乱読ともいう本読みが必要ということ。文才とか、個々の才能など高が知れている。徹底した準備とハングリー精神、プロ根性。凄まじい競争を勝ち抜いたほんの一握りが辛うじて食っていける。大沢は言う、職人でも商人でもそれで食うには誰も甘えない、5年や10年の下積みは当たり前だろう。作家だって同じこと、片手間ではやっていけない、勤めながらというならすぐ辞めろと言う。
多分政治家でも同じこと、と妙に感心する自分がいた。