裁判傍聴はいかが?


Q 

 

  裁判を傍聴してみたいのですが、誰でも傍聴できるものなのでしょうか?



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A 

 「裁判」というと、どのようなイメージをお持ちでしょう?専門用語が飛び交ってよくわからなさそう、なんとなく裁判所自体が怖い、できれば関わりたくない、といった方が多いのではないでしょうか?


 しかし、昨今、裁判員裁判に対する注目が高まっているほか、弁護士や検事が主役のドラマの影響等もあって、裁判の傍聴に行く人が増えています。なかには、毎日のように傍聴に訪れる、「傍聴マニア」と呼ばれる人さえ存在します。


 そもそも、裁判は公開が原則ですので、その事件に無関係の人でも傍聴は当然に認められます。また、裁判の公開は、それによって裁判の公正を確保し、裁判に対する国民の信頼を確保するという意味があります。


 したがって、裁判手続が適正に行われているかをチェックするというためにも、国民が裁判を傍聴することの意義はあります。


 それでは、特に初心者の方にとって、どのような事件が傍聴に向いているのでしょうか?まず、事件の種類として大きく民事事件と刑事事件がありますが、刑事事件が良いと言えます。


 民事事件は書面の陳述だけであっという間に終わることが多いので(しかも、その書面も事前に裁判所と相手方に提出されていて、例えば「第一準備書面を陳述します」と述べることで書面の内容を陳述したことになります)、事件の概要さえ理解できないままその期日が終了することが珍しくありません。


 そして、刑事事件のなかでも、第1回期日で、かつ、被告人が自白している事件が良いでしょう。というのも、この種の事件は、1回の期日で、最初から判決直前までの手続きが一気に行われることが多いためです。


 この事件の見つけ方ですが、大規模な裁判所の場合、入口付近にその日の事件一覧が記載された紙があるので、そのなかで第1回期日の約1時間で終わる刑事事件を探してください。小さな裁判所の場合には、各法廷の入口の前に紙が貼ってありますので、それをみて確認できます。


 以下に、刑事裁判の一般的な流れを説明しておきますので、傍聴の参考にして頂ければと思います。


 ①人定質問―裁判官が被告人に氏名、生年月日、住所、本籍、職業等を質問し、被告人本人かどうか確かめます。


 ②起訴状朗読―検察官が起訴状を読み上げますので、しっかり聞いて事件の概要を掴んでください。


 ③黙秘権の告知―裁判官が被告人に対して、答えたくないことは答えなくてよい等と告げます


 ④罪状認否―被告人が起訴事実に間違いがないか陳述します。弁護人も意見を述べます。


 ⑤冒頭陳述―検察官が証拠により証明する事実を読み上げます。起訴状朗読の場面で読み上げた事実よりも詳細な内容です。


 ⑥証拠調べ―検察官、弁護士双方が自己に有利な証拠を提出します。証人尋問もこのとき行われます。


 ⑦論告・求刑―検察官から被告人の罪についての意見と、相応しいと考える刑が述べられます。


 ⑧弁論、被告人の最終陳述―弁護人と被告人がそれぞれ意見を述べます。


 ⑨判決―裁判官が判決を言い渡します。


 

   ―「事実は小説よりも奇なり」といいます。

       一度、裁判の傍聴に行かれてはいかがでしょうか?