「国選弁護人へのお礼は不要」

 

 

 今年も残すところ約1ヶ月となり、今年お世話になった人へのご挨拶を考える時期が来ました。

 

 お世話になった方へのご挨拶といえば「お歳暮」がありますが、この由来をご存知でしょうか。

 

 もともとは、ご先祖様への供物として奉げられていましたが、次第に変化し、ご先祖様の供養を行っていただいている一族の目上の方に贈るようになったようです。それがさらに変化し、現在のように、お世話になった方へ感謝の気持ちを込めて贈る「お歳暮」となったそうです。

 

 ちなみに、「歳暮」とは年の暮れという意味で、「年の暮れに贈るもの」を丁寧に表現して「お歳暮」となったそうです。

 

 このお歳暮、弁護士は、依頼者からお贈りいただいても受け取ることができない場合があります。そのひとつは、その弁護士が国選弁護人として関わった当事者およびその関係者から贈られた場合です。

 

 国選弁護制度では、弁護士費用を法テラスが、法定の基準に基づいて国選弁護人である弁護士に支払っていますので、それ以外の経済的利益を国選弁護人が受け取ることは許されていません。

 

〈弁護士職務基本規定第49条1項・国選弁護における対価受領)

弁護士は、国選弁護人に選任された事件について、名目のいかんを問わず、被告人その他の関係者から報酬その他の対価を受領してはならない。

 

 したがって、事件の継続中はもちろん、事件が終了しても、「お歳暮」等の贈物をいただくことは慎むべきと考えられています。

 

 弁護士にとって嬉しいのは、依頼者が現在は恙無く過ごしているということを知ることです。お手紙をいただいたり、電話をいただいたりするとそれだけで、また頑張ろうという活力が湧いてきます。