「以前」と「前」、「以後」と「後」?

 

 

明けましておめでとうございます。

 

本年も「ヨッシーの法律相談」を宜しくお願い致します。 

 

さて、突然ですが、クイズです。

 

本年は1月1日から始まりましたが、法令用語として正しい使い方をしているものは、次のうちどれでしょうか。

 

①2018年は、1月1日以後である。

 

②2018年は、1月1日である。

 

答えを出すには、「以後」と「後」の違いを知っている必要があります。

 

両者とも、一定の日時を基準にそれより後の時間的な限定を表す用語であることは共通しています。

 

ただし、「以後」は基準となる日時を含む場合に用いられるのに対し、「後」は基準となる日時を含みません。

 

したがって、1月1日を含む概念である「以後」を用いている①が正解になります。

 

同様に、基準となる日時より前の時間を表す「以前」と「前」に関しても、「以前」は基準となる日時を含みますが、「前」は基準となる日時を含みません。

 

実際の法令では、「改正後の〇〇法の規定は、施行日以後について適用し、施行日については、なお従前の例による」といった形で用いられています(この場合、施行日当日の扱いとしては、改正後の法律が適用されることになります)。

 

このように、私たちが普段何気なく使っている言葉も、法令用語としては明確に使い分けがされているものが多くあります。

 

法律が広く国民の権利義務を定めた一般的、抽象的な法規範としての性質を有する以上、用語の意味を統一することは、法令文の解釈に疑義を残さず、その予測可能性を確保し、国民の行動の自由を保障するうえで極めて大切なことといえます。

 

今回は、「以前」と「前」、「以後」と「後」の違いを説明しましたが、また機会があれば他の法令用語も取り上げたいと思います。